不動産業界への転職もさまざま?代表的な6つの業種をご紹介

不動産業界について「土日休めない」「離職率が高い」「給料は高い」といったイメージを持っていらっしゃる方が多いようです。

ただ、一口に不動産業界といっても、業種ごとに見てみると、その特徴や仕事内容、将来性はさまざまです。

本記事では、不動産業界について代表的な6つの業種をご紹介していきます。

不動産業界の業種(1)総合デベロッパー

最初にご紹介するのは総合デベロッパーです。

総合デベロッパーとは

総合デベロッパーとは、街の再開発事業や大型商業施設の建設などを手掛ける仕事です。

六本木ヒルズ表参道ヒルズ虎ノ門ヒルズなどを思い浮かべると分かりやすいのではないでしょうか。

主な総合デベロッパー

総合デベロッパーとしては、主に以下のような会社があります。

総合デベロッパーの仕事、労働環境

デベロッパーの仕事は「街づくり」で、不動産の企画、開発等に取り組みます。

具体的には、士業用地取得のための地主との交渉(もしくは専門家への委託)や事業企画(商業施設のコンセプト考案等)、企画した商業施設へのテナント誘致営業等を行います。

会社によっては30代で年収1,000万円を超えることは珍しくなく、安定性が高く、離職率が低いです。

難点があるとすれば、入社難易度が非常に高いことが挙げられます。

入社難易度

総合デベロッパーは不動産業界だけでなく、あらゆる業界の中でも入社難易度が高いです。

新卒時は学歴も重要で、東大、京大卒が当たり前、そのほか国公立や早慶が最低ラインといったところです。

キャリアアップ、将来性

保有している大型商業施設等からの安定した収入があることから、将来に渡って安定性が高い企業がほとんどです。

転職を考えるとすれば、親和性の高いスーパーゼネコン等が有望でしょう。

不動産業界の業種(2)マンションデベロッパー

次にご紹介するのはマンションデベロッパーです。

マンションデベロッパーとは

マンションデベロッパーとは、分譲マンションやタワーマンションの企画・開発を行う会社です。

大京などマンション建設を幅広く手掛ける会社や、野村不動産など商業施設等の建設と並行してタワーマンション等の建設も行う会社があります。

主なマンションデベロッパー

マンションデベロッパーとしては、主に以下のような会社があります。

マンションデベロッパーの仕事、労働環境

マンションデベロッパーは、事業計画の策定マンション用地の取得マンション建築の設計施工管理などを行います。

地主との交渉や行政の開発許可取得、設計者や施工業者のマネジメント等、さまざまな専門知識が要求される仕事です。

職人や業者など関わる人が多く、クレーム対応等ハードな仕事になることが多いです。

入社難易度

野村不動産等、商業施設の開発も行うマンションデベロッパーの入社難易度は総合デベロッパーと同じく非常に高いです。

一方、大京やゴールドクレストなどマンション専門のマンションデベロッパーの入社難易度は比較的低く、学歴で落とされることもありません。

キャリアアップ、将来性

商業施設の開発も行う野村不動産のようなマンションデベロッパーは、将来も含めて非常に安定性が高いです。

一方、マンション専門のマンションデベロッパーは、やや安定性にかけます。

例えば、「サーパス」シリーズを手掛けた穴吹不動産は経営破綻し、2015年4月1日に大京に吸収合併されています。

(とはいえ、マンションデベロッパーが特別将来性や安定性がないというわけではありません。)

不動産業界の業種(3)不動産販売

続いて、不動産販売です。

不動産販売とは

主に建売住宅を建設して販売する会社のことを指し、ビルダーと呼ばれることもあります。

持ち家率の低下などから、競争が激化している業界でもあります。

主な不動産販売会社

不動産販売会社としては、主に以下のような会社があります。

不動産販売の仕事、労働環境

土地を仕入れ、造成して住宅を建設し、建売住宅として販売していく仕事です。

営業として入社した場合の主な仕事は、建売住宅を見学に来た方を案内し、契約まで結び付けるというものです。

注文住宅と比べ、実際の建物があるためお客様もイメージしやすく、一般的に注文住宅より契約の難易度は低いと言えます。

成果に応じて給料の変わる給与体系を採用しているのが一般的です。

入社難易度

入社難易度は低いです。

新卒はもちろん、中途での入社も比較的簡単で、営業経験があれば優遇されやすいですが、初めての経験でも適正がありそうと判断されれば入社可能です。

宅建士の資格や建築士の資格を持っていれば優遇されやすいでしょう。

キャリアアップ、将来性

少子高齢化やライフスタイルの多様化による持ち家率の低下等を受けて、競争が激化している業界で、業界の将来性はあまりよくはありません。

営業として仕事に取り組む中で営業スキルを磨き、どの会社、どの業界にいっても通用する実力を身に着けることを目指す必要があるでしょう。

不動産業界の業種(4)不動産仲介

不動産仲介についてご紹介します。

不動産仲介とは

不動産仲介とは、不動産の売主と買主、もしくは賃貸物件のオーナーと入居者との間に立って契約をとりまとめる仕事です。

主な不動産仲介会社

大手の不動産仲介会社には、主に以下のような会社があります。

その他、地元の小さな会社もたくさんあります。

不動産仲介の仕事、労働環境

不動産仲介の仕事は、地主や大家さんから、家を買い求めているご家族、賃貸を探している学生など、幅広い層を相手に物件の案内や契約業務等行っていく仕事です。

契約を成立させると、売主と買主、貸主と借主それぞれから仲介手数料を受け取ることができます。

その仲介手数料の金額の何%かが給料(または賞与)に上乗せされる、、といった給与体系になっていることが多いです。

特に売買仲介については、成果を挙げれば大きく給料を挙げられる点が魅力です。

一方、自社では商品を持たず右から左へ商品を動かす仕事なので、不動産会社(売主)とエンドユーザー(買主)との間で板挟みになることもあるなどストレスの多い業種だと言えます。

入社難易度

入社難易度は低めです。

ただし、実際の業務では不動産に関する知識から建築に関する知識、ローンに関する知識まで幅広く要求されます。

また、中途入社については「入社して3カ月以内で契約を挙げられなかったらクビ」といった厳しい成約を課す会社もあります。

宅建士の資格を持っていると優遇されますが、成果を挙げなければ会社に残れないのが一般的です。

キャリアアップ、将来性

不動産に関して幅広く関わることから、不動産仲介の仕事を経験しておけば、不動産業界内での転職については比較的有利になります。

また、結果は数字にはっきり表れるため、成果を残せば営業職として認められますし、営業スキルの向上も目指せます。希望すれば他の業界の営業職に転職することもできるでしょう。

不動産業界の業種(5)不動産管理

引き続き、不動産管理についてご紹介します。

不動産管理とは

不動産管理とは、賃貸物件のオーナーから不動産の管理の委託を受けたり、分譲マンションの管理を請け負ったりする仕事です。

主な不動産管理会社

不動産管理会社には、主に以下のような会社があります。

規模の大きな管理会社ほど、多くのマンションの管理を委託されていて信用性が高く、安定している可能性が高いです。

不動産管理の仕事、労働環境

賃貸マンションの管理では、家賃回収滞納者への督促クレーム対応の他、通常清掃定期清掃電気設備の点検等行います。

分譲マンションの管理では、管理費や修繕積立金の徴収滞納者への督促等を行います。

不動産業界の仕事には珍しく、営業という仕事がありません。

そのため、不動産業界に多い「成果を挙げれば高収入」というわけにはいかず、一般的には総じて給料が低めです。

なお、これも不動産業界に珍しく、一般的に土日休みになります。

入社難易度

入社難易度は低めです。

仕事についても入社してから覚えていくので問題ありません。

マンション管理士などの資格を持っていると優遇されやすいでしょう。

キャリアアップ、将来性

管理を必要としているマンションは増えており、将来性のある仕事だと言えるでしょう。

知識や経験、技術のある管理会社は貴重で、それらを身につけることができれば仕事に困ることはなくなるはずです。

ただし、他の業界への転職等を考えると、つぶしのきく業務内容ではありません。

不動産業界の業種(6)投資用マンション

最後に、投資用マンションについてご紹介します。

投資用マンションとは

サラリーマンや富裕層を対象に、ワンルームマンション等投資用マンションを販売する仕事です。

主な投資用マンション会社

投資用マンション会社には、主に以下のような会社があります。

投資用マンション会社の仕事、労働環境

投資用マンション会社では、投資用マンションを販売する営業を行います。

居住用の一戸建てやマンションと異なり、普通に生活していく上で必要な商品でないこともあり、お客様からの問い合わせはあまりありません。

そのため、大学教授や医者、公務員などお金を持っていそうな人の職場に電話をかけるのが主な仕事となります。

基本、断られるので次から次へとかけていくことになります。

営業職の難易度は高いですが、成果を残すことができれば給料への影響は大きく、20代で年収1,000万円超えを目指すことも可能です。

ただ、基本的に歩合の割合が高く、成績が落ちればそれだけ給料が落ちることを覚悟しなければなりません。

入社難易度

入社難易度はかなり低いです。

入れ替わりの激しい業界で、入社を希望すれば高い確率で採用してもらえるでしょう。

学歴や経歴に関係なく、高給を目指せる仕事という点で夢があるでしょう。

ただ、会社に残るためには成果を上げ続ける必要があります。

キャリアアップ、将来性

業界の将来性がどう、ということよりは、とにかく営業力や根性といったものが求められ、まず長く在籍することが簡単なことではありません。

仕事を通して培った営業スキルについては、他の業界の営業職としても活かすことができるでしょう。

業種ごとの特徴や将来性を掴んで失敗のない転職活動を

一口に不動産業界といっても、その業種を見てみるといろいろな違いがあることがお分かりいただけたかと思います。

不動産業界への転職を考える際は、これら業種についてそれぞれの特徴や将来性を把握し、自分の理想とする業種、会社への入社を目指しましょう。

投稿者: 逆瀬川 勇造

明治学院大学卒。地方銀行勤務後、転職した住宅会社では営業部長としてお客様の住宅新築や土地仕入れ、広告運用など幅広く従事しました。2018年よりP.D.Pを設立。WEBを通して不動産に関する問題解決を目指します。 保有資格:宅建士、FP2級技能士(AFP)、住宅ローンアドバイザー、相続管理士