転職活動をしていると、「業種」と「職種」という言葉が出てきますが、これらの言葉の違いやそれぞれの意味をご存知でしょうか。
本記事では、「業種」と「職種」の違いや意味を解説したうえで、上手に活用していく方法をお伝えしていきます。
目次
業種と職種の違いは?
業種と職種はそれぞれどのような意味の言葉で、どのような違いがあるのでしょうか。
業種(業界)とは事業の種類のこと
業種とは「会社や個人が営む事業の種類」を指し、業界と呼ばれることもあります。
たとえば、転職サイトリクナビNEXTの場合、以下の12の大分類で業種が分けられています。
- IT・通信系
- メーカー系(電気・電子・機械系)
- メーカー系(素材・医薬品他)
- 商社系(電気・電子・機械系)
- 商社系(総合商社・素材・医薬品他)
- 流通・小売系
- サービス系
- 専門コンサル系
- マスコミ系
- 金融・保険系
- 不動産・建設系
- その他
大分類を選ぶと、次に小分類を選べるようになっています。
例えば、「不動産・建築系」であれば以下の4つの小分類から選ぶことができます。
- 建築・土木・設計
- 不動産
- プラント・設備関連
- その他不動産・建築系
転職サイトごとに分類の仕方が少し違うので、注意が必要です。
職種とは仕事の種類のこと
一方、職種とは「仕事の種類」を表します。業種と同様、転職サイトにより分類が異なっていることがあります。
こちらもリクナビNEXTの分類を例に出すと、以下の14の大分類に分かれます。
- 営業
- 事務・管理
- 企画・マーケティング・経営・管理職
- サービス・販売・外食
- Web・インターネット・ゲーム
- クリエイティブ(メディア・アパレル・デザイン)
- 専門職(コンサルタント・士業・金融・不動産)
- ITエンジニア(システム開発・SE・インフラ)
- エンジニア(機械・電気・電子・半導体・制御)
- 素材・化学・食品・医薬品技術職
- 建築・土木技術職
- 技能工・設備・交通・運輸
- 医療・福祉・介護
- 教育・保育・公務員・農林水産・その他
いずれかの大分類を選択すると、中分類が出てきます。たとえば営業の中分類は、以下のように分けられています。
- 企画営業・法人営業・個人営業・MR・その他営業関連
- テレマーケティング・コールセンター
- キャリアカウンセラー・人材コーディネーター
さらに、「企画営業・法人営業・個人営業・MR・その他営業関連」を選ぶと、以下の小分類が出てきます。
- 企画営業【法人営業・個人営業】
- 代理店営業【代理店渉外・パートナーセールス・アライアンス】
- 内勤営業、カウンターセールス
- ルートセールス、外商
- 海外営業
- メディカル営業【MR・MS・DMR・医療機器営業】
- 技術・システム・IT営業
- その他営業関連職
「業種」と「職種」の掛け合わせで、ぴったりの企業を見つけよう!
業種と職種の違いについて理解したら、求人を探す際にそれぞれを掛け合わせて自分にぴったりの企業を見つけることに挑戦してみましょう。
まずは、自分自身の経験職種・業種を明らかにする
実際に検索して企業を探す前に、まずは自分自身の経験職種と業種を明らかにしましょう。
電気関連のメーカーで、既存顧客へのルート営業をしているのであれば、
- 【業種】大分類:メーカー系(素材・医薬品他)、小分類:半導体・電子・電気部品(メーカー)
- 【職種】大分類:営業、中分類:企画営業・法人営業・個人営業・MR・その他営業職、小分類:企画営業(法人営業・個人営業)
となります。複数の会社の経験がある場合にも、同様に分類しておきましょう。
過去に転職した経験があるのであれば、過去の経験職種についても同様にします。
また、「営業がメインだったけれど、事業企画も任されていた」という場合には、以下の2つの職種を「経験職種」とすることもできます。
- 大分類:営業、中分類:企画営業・法人営業・個人営業・MR・その他営業関連、小分類:企画営業(法人営業・個人営業)
- 大分類:企画・マーケティング・経営・管理職、中分類:経営企画・事業統括・新規事業開発、小分類:事業企画、事業統括
今の仕事の経験を活かしたい場合

今(または過去)の仕事の経験を活かして転職をする場合は、経験のある「職種」で検索して、気になる「業種」で絞り込んでいきます。
たとえば、電気系メーカーの営業職として働いているが、不動産業界の営業職への転職を考えている場合。リクナビNEXTでは、以下のように検索します。
- 【職種】大分類:営業、【中分類】企画営業・法人営業・個人営業・MR・その他営業職にチェックを入れて絞り込む
- 【業種】不動産・建築系(大分類)、不動産(小分類)にチェックを入れて絞り込む
- 該当の企業が表示される
経験のない業界の場合には仕事内容が曖昧なことが多いため、あえて小分類まで絞らず「中分類」「大分類」まで絞った状態で検索をするのがおすすめです。
好きな(扱ってみたい)商品やサービスがある場合
好きな商品やサービスがあり、そうした企業への転職を希望しているのであれば、該当の業種で検索し、経験のある職種やできそうな職種で絞り込んでいくとよいでしょう。
たとえば、メーカーで経理の仕事をしているが、住宅の仕事に携わりたいという理由で求人を探している場合。リクナビNEXTでは以下のように検索するとよいでしょう。
- 【業種】大分類:不動産・建築系、小分類:不動産にチェックを入れて絞り込む
- 【職種】大分類:事務・管理、小分類:財務・会計・経理にチェックを入れて絞り込む
- 該当の企業が表示される
今とはまったく違う仕事がしてみたい場合:興味のある「職種」すべてにチェックを入れる+「未経験歓迎」にチェックを入れる

最後に、今とはまったく違う仕事がしてみたいという場合をご紹介します。
興味のある職種すべてにチェックを入れて「未経験者歓迎」にチェックを入れます。
その上で、業種を絞り込むと企業を探しやすくなります。
たとえば、アパレルの販売員として働いているけど、ジムの仕事にチャレンジしたい場合。まったく経験のない経理職への転職を検討しているのであれば、リクナビNEXTでは以下のように検索します。
- 【職種】大分類:事務・管理、小分類:財務・会計・経理にチェックを入れて絞り込む
- 検索結果で表示された画面で、「未経験者歓迎」にチェックを入れる
- 求人数が多い場合は、興味のある業種で絞り込む
上記のように検索すれば、未経験の職種であっても未経験者歓迎のみの求人に絞り込むことができます。
業種と職種の違いを理解して求人探しに活用しよう
業種と職種の違いやそれぞれの意味、それらを活用して求人を検索する方法についてお伝えしました。
まずは自分の経験業種、職種の棚卸をすると共に、本記事でご紹介した検索方法を活用して希望の求人を探すことで、効果的に自分の要望にあった企業を探すことができるでしょう。