IoE社会とは?私たちの暮らしがどう変わるのか紹介

数年前からIoTという言葉をよく耳にしている方は多いと思いますが、その先にIoE社会なるものが到来することをご存知でしょうか。既に海外では実現しつつある都市もあり、日本にもそう遠くない未来に訪れると言われています。

今回はIoE社会とは何なのか、私たちのビジネスや社会にどのような変化をもたらすのか紹介していきます。既に海外で行われている取組も紹介するので参考にしてください

IoE社会とは

IoEとは「Internet of Everything(あらゆる物事のインターネット/すべてのインターネット)」。2012年にアメリカのcisco社によって提唱された言葉であり、世の中のあらゆるすべてがインターネットと繋がることを意味します。

Everythingが指し示す「すべて」とは、モノはもちろんのこと人やサービスも含んでいます。現在は冷蔵庫やエアコン、腕時計など身近なものがインターネットに接続して情報を伝えるIoTが主流ですが、そこからさらに進んだ概念と言えるでしょう。

例えば工場で作業する従業員にスマートウォッチに配る、もしくはチップを埋め込むことで位置情報の確認や作業内容、安全の確認などを一目で行えるようになるのです。心拍数がわかればストレス状況や肉体的負荷が把握できますし、二酸化炭素濃度で作業環境を最適化することもできるでしょう。

このように複数のデータを一元管理することで、社会活動に役立たせるための概念こそがIoE社会と言えます。

IoEで私たちの暮らしはどう変わるのか

IoEが実現することで、私たちにどんな変化をもたらすのか様々なシーンごとに見ていきましょう。

ビジネスシーン

IoE社会が実現することで、これまでのリアルビジネスは大きく変わります。例えば店で買い物をする場合、商品を取って店の外に出るだけで勝手に決裁が終わり、レジに並ぶ手間がなくなるでしょう。商品を買わなくても、どんな商品を手にとって悩んだのかさえデータ化され、企業のマーケティング活動に利用されます。

また、接客業などの場合、来店した瞬間に過去の来店情報が全て分かり、より適切な接客が可能になります。例えば飲食店なら、前回のオーダーも自動で表示され、どんな料理をおすすめすればいいのか分かるのです。客は自分の好みの料理を提案してもらえますし、お店側は売上の最大化を期待できます。

行政サービス

海外では既に行政サービスでIoEが実現しつつあります。例えばバルセロナでは市街地に容量を自動で測れるゴミ箱を設置し、ゴミの量が少ない日は回収せずに廃棄物回収の効率化を図っているのです。

また、駐車場にセンサーを設置して常時空き状況をチェックすることで、駐車場を利用したいドライバーがスマホを開くだけで空いている駐車スペースを探すこともできます。こういったサービスが普及しているバルセロナでは、様々な情報が利用者に伝えられ、人の手による作業や時間のロスを削減しています。

ヘルスケア

ヘルスケアは特にIoEの発展が期待されている領域です。例えば私たちが普段から利用しているスリッパや椅子にセンサーが内蔵されることで、普段の生活のなかであらゆる健康データを計測できるようになります。

これまで症状が出るまで分からなかった病気も、いち早く検知することができ早期治療が可能になることで、病気を完治できる可能性も高まるのです。また、患者の生活情報が病院に送られることで、患者自身も気づいてない異常に気づくこともできるでしょう。

交通

オーストラリアの交通管理会社ASFINAGは、IoEの技術を活用し、交通事故を未然に防ぐ道「スマートハイウェイ」を実現しています。高速道路に70,000台以上ものセンサーと650台以上ものカメラを設置することで、道路と車の情報をネットワークに接続。緊急車両の誘導やドライバーへの最新情報の提供を行っています。

さらに天気による交通への影響や、渋滞を未然に防ぐための予測など様々な情報をドライバーに発信することで、より安全で快適な運転を促しているのです。

IoE社会に向けての課題

様々な恩恵をもたらすであろうIoE社会ですが、その実現に向けては様々な課題があります。例えば大量のセンサーやカメラで私たちの行動をチェックすることによる不快感。どこで何をしていても全てのデータをとられることに抵抗を感じる方は少なくないでしょう。いくらメリットがあると言われても、人々に受け入れてもらうには時間がかかります。

また、私たちのデータが安全に使われているか、セキュリティの問題もあります。より細かいデータを取得できるようになるが故に、悪用された場合はより重大な事件に繋がりかねません。PCやスマートフォンでもセキュリティが問題になっていますが、より多くのものネットに繋がるとしたら、本当に安全な社会が実現するか不安が残るでしょう。

 

IoEを実現するために技術を進化させていく一方で、そこで暮らす人達の安心や安全を考慮し、納得して生活してもらうことがIoE社会に向けての大きな課題となっていきます。しかし、遠からず私たちの生活がIoE社会にシフトしていく可能性は高いため、それを見越してキャリア設計を見直してみてはいかがでしょうか。

投稿者: kohei.suzuki

ビジネス系フリーライター。人材紹介会社での経験を活かし、経営者の取材や採用ページの作成をしています。スイーツと激辛料理には目がありません。