建築や不動産の仕事に携わりたいと考えている方の中には、ゼネコンや建設会社などでマンションやオフィスビルなど大きな建物を建てる仕事に興味を持っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
本記事では、そうした方に向けて、ゼネコンや建設会社を中心とした建築営業の仕事内容や求人、働き方等についてお伝えしていきます。
目次
建築営業の仕事内容
建築営業の仕事は、大きく分けると「民間工事の建築営業」と「公共工事の建築営業」に分けられます。
民間工事の建築営業とは、主に地主に対して家やビル、マンションなどの建物の建設を受注する仕事です。
地主自身が住む建物ではなく、賃貸マンションなど投資用物件を建築することが多いため、お金に対してシビアで、契約を勝ち取るのは一筋縄ではいきません。
一方、公共工事の建築営業は市や県の行う公共工事を受注するための建築営業で、こちらは入札を勝ち取る必要があります。
入札とは、市や県など公共機関の発注する仕事に対して、(原則として)もっとも安い価格を提示した業者が受注するシステムのこと。見積もりに対する相場観など、常に最新の情報を把握しておくことも求められます。
続いては、それぞれおん仕事の流れや魅力などを見ていきましょう。
建築営業の仕事の流れ
建築営業の仕事の流れは、民間工事の建築営業と公共工事の建築営業とでは異なります。
まず、民間工事の建築営業の仕事の流れは以下のようなものです。
- マンションを建てるのに適した土地を探す
- よい土地が見つかったら登記簿謄本などで土地オーナーを調べる
- 土地オーナーに対して自社の商品を提案する
- 話がまとまれば土地オーナーと契約する
- マンション着工~完成~引き渡し
一方、公共工事の建築営業の仕事の流れは以下のようになります。
- 市や県など公共機関入札情報が提示される
- 過去を含め、他社の入札状況を調査しながら入札申請書を提出する
- 入札が通れば仕事を受注
- 工事を完了させる
民間工事の建築営業はどちらかというと、どろ臭い営業が求められることが多いのに対し、公共工事の建築営業は基本的に一般的な営業活動は行いません。
その代わり、入札申請書を出したものの受注できませんでした、ということばかりでは仕事にならないので、常に他社や業界の動向などを追い続ける必要があります。
建築営業の仕事の魅力、やりがい
建築営業には大きく分けると民間営業のものと公共工事のものがあり、その仕事のやり方が異なることをお伝えしました。
とはいえ、双方とも普段から地道にリサーチしたり、情報収集したりといったことが欠かせません。
そうした活動の末、仕事を受注できたときの喜びはひとしおです。
建築営業の仕事は、取り扱う金額が大きくなることが多く、上記のようにコツコツと積み上げた結果、成果につなげられることはこの仕事の魅力の一つだといえます。
建築営業の仕事のたいへんなところ
一般的な住宅営業や不動産営業と比べると、取り扱う額が大きいことが多く、契約に至るまで労力と時間がかかります。
契約が取れないと会社からも厳しくいわれるため、しんどいと感じることがあるでしょう。
しかしその分、契約が取れた時の達成感は大きいといえます。
建築営業になるには

建築営業になるには、ゼネコンや建設会社などの求人情報をみて応募しましょう。
建築や不動産に関する経験が求められることもありますが、そうした経験のない方は未経験でも採用してくれる会社はあるので探してみるとよいでしょう。
建築営業に向いている人
建築営業は、契約に至るまで数カ月かかることも多く、その間地道に営業活動できる方が向いているといえるでしょう。
何らかの理由で案件がだめになってしまったとしても、地道に活動していれば、他の案件が成約に結びついたりするものです。
契約を取れるまで粘り強く、目標を設定して活動していくことができる方や、そうしたことにやりがいを感じる方におすすめです。
建築営業に必要な資格、スキル、知識、経験
建築営業は建築に関する深い知識が求められる場面が多く、建築関係の経歴を持つ方や、建築関係の学校を卒業した方が優遇される傾向にあります。
一方、未経験かつ建築関係の学歴がなくとも採用してくれる会社はあるので、探してみましょう。
建築営業の働き方

最後に、建築営業の働き方や給与面などを見ていきましょう。
建築営業の給与、平均年収
dodaの2018年版平均年収ランキングによると、営業-建設/不動産の平均年収は429万円となっています。
同データによると、2018年の全体の平均年収は414万円となっているため、平均よりやや高い年収だといえます。
なお、建築営業の求人情報を大企業、中小企業、有名企業の3つについて、入社時の月給を見てみると以下のようになります。
- 大企業・・・30~35万円
- 中小企業・・・25~30万円
- 有名企業・・・30~35万円
建築営業の勤務時間、残業、休日
建築営業の勤務時間は9:00~18:00で週休2日といった制度になっているのが一般的です。
特に、大企業や有名企業であれば、残業や休日については労働基準法に適した形で運用されています。
とはいえ、お客様中心に動くことが求められるため、仕事の忙しい時期には残業続きになることもあります。
公共工事の建築営業では土日休みが基本となります。一方、民間工事の建築営業で、個人の資産家の方などを相手に営業する場合は、土日が仕事となることもあります。
建築に関する深い知識が求められる仕事
建築営業の仕事についてお伝えしました。
住宅営業や不動産営業の仕事と比べ、建築営業の仕事は建築に関するより深い知識が求められるのが一般的です。
そうしたことから、特にゼネコンなどでは建築に関する経歴や資格、学歴が求められますが、会社によっては未経験・学歴なしでも求人募集していることもあります。
まずは未経験から採用してくれる会社で働き、経験を積み、ゼネコンなどに転職を目指す道もあるでしょう。
それぞれの状況に応じて、求人情報を探してみてください。