成長を続けるAIの主要6つの技術を紹介

近年のAI技術の進歩はめざましく、私達の働き方も大きく変えようとしています。しかし、一口にAIといってもその技術は多岐に渡ります。特に今後の成長を強く期待されている大きな分野が6つあり、私達の働き方をさらに変えていくことでしょう。

この記事では、AIでも特に成長が期待されている6つの分野と、今後どのような活用が期待されているのか紹介します。

右肩上がりで成長するAI市場

2019年12月に調査会社のアイ・ティ・アールが公開したレポート「ITR Market View:AI市場2019」でビジネス分野で実用化が進んでいるAI主要6市場(画像認識、音声認識、音声合成、言語解析、検索・探索、翻訳)の市場規模推移と予測が掲載されています。

<AI主要6市場規模推移および予測(2017~2023年度)>

2018年の市場規模は199億5000万円でしたが、翌年には前年度比53.5%と大幅成長を見せています。成長の背景には技術的な進歩に加え、各種製品やサービスを組み合わせたソリューションの拡大により、活用用途の多様化進みつつあることが挙げられます。

今後の成長が期待されているAI主要6市場について、それぞれどのような技術なのか見ていきましょう。

画像認識

画像認識は2018年に最も高い伸びを示した市場です。画像から特徴をつかみ、対象物を識別パターン認識技術の一つで、画像に写っているものはなにかコンピュータに判断させることができます。様々な業界で活用されており、例えば工場における品質検査では大きな成果をあげています。これまで工場では、製造した製品のチェックを人の目で行い、傷などがある製品を取り除いていました。しかし、製品のチェックには確かな技術と経験が必要であり、多くの工場が人材不足に悩まされています。画像認識の技術を使えば、疲れ知らずのマシンが24時間品質検査を行うため、工場の生産効率の大幅アップが期待されています。他にもドローンと組み合わせて、橋などの鉄塔など危険場所での点検にも役立っています。

音声認識

音声認識とは、コンピュータで音声データをテキストデータに変換する技術を指します。スマホに搭載されているsiriなどの音声認識サービスや、Amazon、ライン、Googleなどが手掛けるスマートスピーカーに用いられている技術です。単に音声をテキスト化するだけでなく、音色から誰が話しているのか特定したり、感情を解析したりする技術も含まれます。スマートスピーカーの台頭により、私達の生活に最も身近なAI技術である一方で、人間以外の声を解析する研究も行われています。例えば豚の鳴き声から健康状態や発情兆候などを検知するシステムが研究されており、畜産業界の活躍も期待されている技術分野です。

音声合成

音声合成とは、音声を人工的に作り出す技術で、AI以前から技術は確立されていました。テキストの自動読み上げシステムや音声アシストに使われる他、私達に最も馴染みが深いのは初音ミクを始めとするVOCALOIDではないでしょうか。VOCALOIDの歌声を聞いたことがある方はわかると思いますが、その声は機械っぽさがあり、人の声ではないことが瞬時に分かります。そんな音声合成技術に革新を起こしたのがAIです。AIを活用することにより、もはや人間の声と聞き分けがつかないほど流暢な声を作り出せるようになりました。NHKとヤマハは「AI美空ひばり」を共同開発し、本人と区別がつかないほど精巧な歌声を披露しました。また、女子高生AIとして知られる日本マイクロソフトの「りんな」は、エイベックスから歌手デビューを果たし、リスナーからは「AIとは思えない」という声が挙がっています。

言語解析

言語解析とは「自然言語処理」とほとんど同義で、コンピューターに人間の言語を処理させる技術です。最近では言葉の意味の理解を踏まえたうえで、与えられた文章に適切な文章を返す「言葉のやりとり」に関する研究も進められています。かな文字変換予測や音声対話システムに活用されており、様々な分野への応用が期待されている技術です。

検索・探索

AI検索システムとは「AIが調べた情報を従来よりも高速、高精度で検索するシステム」です。AI検索システムを使えば企業内のあらゆるデータを管理・共有することが可能になります。建設業界では過去の類似した図面を検索したり、コールセンターではマニュアルを検索したりするのに使われています。

翻訳

AI翻訳は以外に古く、1980年代から「統計翻訳」という仕組みが普及していました。しかし、2010年頃に技術が頭打ちになった統計翻訳に代わって主流となったのが「ニューラル機械翻訳」という仕組みです。この技術の転換により、文章の自然さが向上し、専門用語にも対応可能になり、学習機能まで搭載されるようになりました。今ではビジネスの現場で実用的に使われており、グローバル企業の業務効率を大幅にアップさせています。また、最新の自動翻訳機は、海外企業との取引の際に使用されるオフィスアプリケーションなどをそのままのレイアウトでファイルごと翻訳し、かつ圧倒的なスピードで翻訳することが可能となりました。

 

 

AIと一口にいっても、そこには様々な技術が含まれており、得意な領域や活用の仕方が全然違います。みなさんが使っている業務用のサービスの中にも、今回紹介した技術が使われいるサービスが数多くあるはずでしょう。今後AIが私達の生活や働き方をどのように変えていくのか、一層注目してみてはいかがでしょうか。

投稿者: kohei.suzuki

ビジネス系フリーライター。人材紹介会社での経験を活かし、経営者の取材や採用ページの作成をしています。スイーツと激辛料理には目がありません。